■「リーフNISMO RC」ってなに?
凄い迫力で走っているのにエンジン音が聞こえない。そんなデモランが2024年2月下旬にお台場で見ることが出来ました。
そのクルマは日産「リーフ」をベースにしたものですが、どのような特徴があるのでしょうか。
いまや世界的に「EV(電気自動車)」はひとつのジャンルとして確立されました。
一部では「EVシフト」など賛否を呼ぶ議論もありますが、クルマとしてはこれまでのエンジン車とは違う運転感覚が楽しめることが特徴です。
そんなEVにおいて、世界に先駆けて登場したのが日産初の量産EVとなる「リーフ」です。
2010年に登場したリーフは、EVならではの高い環境性能やこれまでなかった全く新しいドライビングフィールなどを提供。2017年には2代目リーフが登場しました。
そんな2代目リーフをベースにした新型EVレーシングカーが2018年に登場した「NISSAN LEAF NISMO RC」(以下リーフNISMO RC)です。
リーフNISMO RCは、日産のモータースポーツを見据えてNISMOのレーシングテクノロジーによって開発されました。
エクステリアは長いボンネットやニッサンブランドのデザインシグネチャーである「Vモーショングリル」を採用。
当初お披露目されたボディカラーは、当時の日産のフォーミュラEカーと同様のシルバー×ブラックにNISMOレッドをアクセントにした特徴的なカラーでした。
ボディはスリーピース構造となっており、脱着可能なフロント・リア、固定式のウィンドウ、LEDヘッドライトとテールライト、舗装路で理想的なダウンフォースを発生させるために調整可能なリヤウィングを搭載しています。
またフルカーボンファイバーのレーシングモノコック構造を採用することで、総重量は1220kgに抑えています。
ボディサイズは全長4546mm×ホイールベース2750mm、全高は市販モデルよりも300mm以上低くした流型のフォルムがワイドかつ低い重心スタンスを生み出しました。
パワーユニットは、シャシ手前に2つの電動モーターを搭載。発表当初の出力は240キロワット(各120キロワット)。当初の0-100km/ hは3.4秒、最高速は220km/hにも達します。
ドライブトレインの構成部品である大容量リチウムイオン電池やインバーターなどには、2代目リーフの技術を採用していました。
またバッテリーパックは車内中央に搭載、電動モーターとインバーターを前輪・後輪上の最適な位置に配置することで、重量バランスを最適化。
四輪駆動システムは、出力を前後でそれぞれ独立して制御しながら瞬時に各輪に伝えることでグリップ力を高め、優れたコーナーリング性能を発揮します。
発表後には「CES2019」やカナダのEVレースに参戦していた他、「東京モーターショー2019」では当初のシルバー×ブラックからグレー×レッド×ホワイトに変更された個体も展示。
そんなリーフNISMO RCですが、2024年2月24日-25日に開催された「JAFモータースポーツジャパン in お台場2024」でも実車が展示されていました。
ここで展示された個体はブラック×レッドになってり、隣に展示された「Nissan Formula E Gen2 car」と同じカラーリングで統一されていました。
当日はデモランも行われ、SNSでは「エンジン音はないけどタイヤスモークで迫力が凄かった」、「水を巻き上げながら走るのがめちゃかっこよかった」などの投稿が見受けられました。
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